アロマウォーターの加湿器以外の活用法10選!掃除やリネンへの応用術と保存の注意点

アロマウォーターをスプレーで活用している様子のイラスト

「アロマウォーターを買ったものの、加湿器以外での使い方がわからず余らせてしまっている…」 そんなお悩みはありませんか?

実はアロマウォーターは、加湿器を使わない季節でも、お掃除やリネンケアなど、暮らしの様々なシーンで活躍する万能アイテムなのです。

私自身、普段のお部屋全体の空間演出にはディフューザーを使っていますが、カーテンや枕カバーへの香り付け、そして毎日の拭き掃除には、愛用している『生活の木 ローズダマスクフローラルウォーター』が手放せません。シュッとひと吹きするだけで、いつもの家事や空間が少し優雅なものに変わります。

しかし実は過去に、保存方法を甘く見て、開封後たった数日で香りを変質させてしまった苦い経験があります。アロマウォーターは水を含んでいる分、精油(エッセンシャルオイル)以上にデリケートで、扱いには少しコツが必要なのです。

そこで本記事では、日々の創作環境や空間作りにこだわりを持つ筆者が、失敗から学んだ「香りを守る保存のコツ」と、今日からすぐに実践できる「加湿器以外の活用法10選」を余すことなくご紹介します。

この記事を読んでわかること
  • 加湿器なしでOK!すぐに試せる10のアロマウォーター活用アイデア
  • 【実例】掃除や衣類ケアに自然な香りを取り入れる具体的な方法
  • 顔に使っても平気?知っておきたい「雑貨」と「化粧品」グレードの違い
  • 【要注意】香りの変質を防ぐ保存テクニックと、余った時の正しい捨て方
目次

アロマウォーターとは?基本の特徴と違い

アロマウォーターの特徴を指差しながら説明している人物イラスト

アロマウォーターは、一見すると「香りのついた水」ですが、その正体や特性を正しく理解している方は意外と多くありません。 ここでは、アロマオイル(精油)との決定的な違いや、購入時に必ずチェックすべき「グレード(分類)」について詳しく解説します。

アロマウォーター(芳香蒸留水)の正体

アロマウォーターは、植物からエッセンシャルオイル(精油)を抽出する際、副産物として生まれる水のことを指します。専門的には「フローラルウォーター」「ハイドロゾル(芳香蒸留水)」とも呼ばれます。

植物の水溶性の芳香成分が微量に溶け込んでおり、精油に比べて香りが穏やかで、刺激が少ないのが最大の特徴です。 (※近年は、単に水に人工香料や精油を混ぜただけの製品も「アロマウォーター」として販売されていますが、本来は蒸留過程で得られる自然の恵みです。)

エッセンシャルオイル(精油)との違い

よく混同されがちですが、両者は「濃縮度」と「性質」が全く異なります。

  • エッセンシャルオイル(精油): 植物の成分が凝縮された「原液」。油性(親油性)で非常に強力なため、肌に直接つけることは厳禁です。水には溶けません。
  • アロマウォーター: 植物成分が微量に含まれた「水」。水性(親水性)で作用が穏やかなため、そのままスプレーしたり、手軽に使用できます。

例えるなら、エッセンシャルオイルが「エスプレッソ(原液)」だとすれば、アロマウォーターは「フレーバーウォーター」のような関係性です。

【超重要】「雑貨」と「化粧品」グレードの違い

アロマウォーターを安全に活用するために、最も注意すべきなのが「販売区分(グレード)」です。同じ「ローズウォーター」という名前でも、以下のどちらに分類されているかで使い道が制限されます。

薬機法の基準をクリアし、肌への安全性が確認されている製品です。私が愛用している『生活の木』などの専門店では、このグレードが多く取り扱われています。

雑貨(General Goods)

主な用途: ルームフレグランス、加湿器用、リネンウォーター

肌への使用: 不可

多くのインテリアショップで販売されている安価なものはこれに該当します。「肌につけないでください」と記載があります。

化粧品(Cosmetics)

主な用途: 化粧水、ボディミスト、ヘアケア

肌への使用: 

【実体験】私が「生活の木」のアロマウォーターを加湿器以外で使う理由

アロマウォーターをスプレーとして消臭や掃除に使う様子のイラスト

多くの人が「アロマウォーター=加湿器に入れるもの」と考えがちですが、私はあえて加湿器以外の用途をメインに愛用しています。

普段、アトリエやリビング全体の空間演出にはアロマディフューザーを使用しており、ベースとなる香りは足りています。それでもなお、私がアロマウォーターを別途購入し、手元に置いているのには明確な理由があります。

それは、「香りのレイヤード(重ね合わせ)」と「瞬間的なリフレッシュ」を楽しみたいからです。

愛用品は「生活の木」のローズダマスク

私が信頼してリピートしているのは、生活の木の『ローズダマスクフローラルウォーター(税込1,980円)です。

数あるブランドの中でこれを選んだ決め手は、人工的な香料にはない「植物そのものの青々とした深み」を感じられる点です。安価な雑貨グレードのアロマウォーターの中には、芳香剤のような強い香りのものもありますが、この製品は水蒸気蒸留法で抽出された本来のフローラルウォーターであり、香りが非常に繊細で優しいため、強い香りが苦手な方や、食事の前のテーブル拭きなどにも抵抗なく使えます。

ディフューザーとウォーターの「役割」の違い

私は以下のように、ディフューザーとアロマウォーターの役割を明確に分けています。

  • アロマディフューザー(ベース)
    • 役割: 部屋全体の空気感を作る「背景」。
    • 持続性: 長時間、一定の香りを漂わせる。
  • アロマウォーター(アクセント)
    • 役割: 特定の場所や物に働きかける「演出」。
    • 持続性: シュッとひと吹きした瞬間だけ香り、スッと消える。

ディフューザーで部屋中を常に香らせていると、鼻が慣れてしまい香りを感じにくくなることがあります。そんな時、掃除の仕上げやカーテンにアロマウォーターをひと吹きすることで、新鮮な香りの変化(アクセント)が生まれ、気分をリセットできるのです。

「部屋全体を香らせるほどではないけれど、今この瞬間だけ良い香りに包まれたい」。そんなわがままな要望を叶えてくれるのが、加湿器以外で使うアロマウォーターの最大の魅力だと感じています。

室内空間への活用アイデア【ルームスプレー・空間演出】

リビングでアロマウォータースプレーを噴霧して空間を整える様子

私がこの活用法を最も頻繁に行う理由は、準備がいらず、「たった1秒で空気をリセットできるから」です。 加湿器をセットする手間も、キャンドルに火を灯す時間も必要ありません。ボトルからスプレーするだけで、淀んだ空気を瞬時に変えられる手軽さは、忙しい毎日の強い味方です。

ここでは、私が実践している3つの具体的な空間演出テクニックをご紹介します。

1. 「手作りルームスプレー」として瞬間リフレッシュ

最もベーシックかつ効果的な方法です。 アロマウォーターはエッセンシャルオイル(精油)と違って希釈濃度を計算したり、無水エタノールで乳化させたりする手間がいりません。スプレーヘッド付きのボトルに入れ替えるだけで、極上のルームミストが完成します。

  • 活用シーン:
    • 急な来客時に: 玄関やリビングに吹きかけて、生活臭をリセット。
    • 食事の後に: 焼肉や鍋など、室内にこもった料理のニオイを、植物の香りで優しくカバー(マスキング)します。
    • 作業の切り替えに: 制作活動に行き詰まった時、頭上の空間にひと吹きして気分転換に。

【私のこだわりポイント】 スプレーボトルは、100円ショップのものではなく、「ミストが細かく出るトリガータイプ」を選ぶのがおすすめです。粒子が細かいと床が濡れにくく、香りが空間にフワッと長く留まります。

2. 「風」を利用して香りを拡散させる

アロマディフューザーがなくても、部屋の空調を利用すれば香りを部屋全体に広げることができます。

  • 扇風機やサーキュレーターに: 風の通り道に向かってシュッと一吹きすると、風に乗って香りが部屋の隅々まで届きます。
  • エアコンの風下やカーテンに: レースのカーテンに軽くスプレーしておくと、窓からの風やエアコンの気流でカーテンが揺れるたび、ふわりと優しい香りが漂います。 (※シミにならないよう、目立たない場所で試してから行ってください)

3. トイレや玄関の「置き型芳香剤」として

電源が確保できない場所や、加湿器を置くと湿気が気になる狭いスペース(トイレ、クローゼット、玄関など)には、置き型の活用が最適です。

  • 作り方: 小皿やガラス容器にコットンや素焼きの石(アロマストーン)を置き、アロマウォーターをたっぷり染み込ませるだけ。
  • メリット: 自然蒸発で香るため、強すぎず、「ほのかに香る」上品な空間を作れます。香りが弱まったら、また注ぎ足すだけで復活します。

掃除・ハウスキーピングへの活用テクニック【拭き掃除・清潔感】

アロマウォーターを使ってテーブルを拭き掃除しているイラスト

毎日の拭き掃除、ただの「作業」になっていませんか? 私がアロマウォーターを掃除に愛用する最大の理由は、除菌などの機能面もさることながら、「家事をしている時間が、そのままアロマテラピーの時間になるから」です。

強い化学薬品のニオイが苦手な方や、ナチュラルな暮らしを大切にしたい方にこそ試してほしい、3つの活用術をご紹介します。

1. ダイニングテーブルの「仕上げ拭き」に

食後のテーブル拭きは、私にとって一番のお気に入り活用法です。 水拭きだけでは取り切れない食事のニオイをスッキリさせたい時、台拭きにアロマウォーターをシュッと吹きかけてからテーブルを拭いてみてください。

  • メリット: アルコールスプレーのようなツンとした刺激臭がなく、ほのかな植物の香りが食卓に残ります。
  • おすすめの香り: レモンやペパーミントなど爽やかな香りはもちろん、私が愛用しているローズなどのフローラル系なら、食後のティータイムを優雅に演出できます。

2. キッチンのリセット掃除に

料理が終わった後のキッチンカウンターや、油はねが気になる壁面の拭き掃除にも活躍します。 重曹水などで汚れを落とした後の「仕上げ」としてアロマウォーターを使うと、こもりがちな料理臭(油や魚のニオイ)を、自然な香りで優しく中和(マスキング)してくれます。

「掃除が終わった!」という達成感とともに、キッチンが良い香りに包まれる瞬間は、家事の疲れを吹き飛ばしてくれます。

3. フローリングや窓の拭き掃除に

雑巾がけやモップがけをする際、雑巾をアロマウォーターで湿らせたり、床に軽くスプレーしてから拭いたりする方法です。 部屋の面積が広い床や窓を拭くと、摩擦熱と揮発によって香りが部屋全体にふわりと広がります。 まるで部屋ごと洗濯したような清々しさは、ただの水拭きでは味わえない体験です。

【重要】掃除に使う際の注意点

アロマウォーターは水性ですが、含まれる植物成分によっては、デリケートな素材を変色させる恐れがあります。以下の素材には使用を控えるか、目立たない場所でテストしてから使いましょう。

電化製品: 故障の原因になるため、直接スプレーせず、布に含ませてから拭いてください。きのケアにも適しています。

無垢材(白木): シミになる可能性があります。

革製品: 変色や硬化の原因になることがあります。

衣類・布製品へのアロマウォーター活用法【リネンケア】

衣類にアロマウォーターをスプレーしている人物のイラスト

「柔軟剤や香水の香りは強すぎて、場所を選ぶ…」 そんなお悩みをお持ちの方こそ、アロマウォーターを衣類に使ってみてください。

繊維の奥まで染み込む強い香料とは異なり、「動いた時にだけフワッと香る」「数時間で自然に消える」という奥ゆかしさが、アロマウォーターでのリネンケアの魅力です。

1. アイロンがけの「リネンウォーター」として

面倒なアイロンがけも、好きな香りに包まれれば豊かな時間に変わります。 スチームの熱とともに植物の香りが立ち上がり、シャツやハンカチに清潔感のある香りを残せます。

  • 使い方: 衣類から20〜30cmほど離してアロマウォーターを霧吹きし、その上からアイロンをかけます。
  • 【超重要】故障を防ぐポイント: よく「アイロンのタンクに直接アロマウォーターを入れる」方法が紹介されているのを見かけることありますが、私はおすすめしません。タンク内でカビが発生したり、成分が焦げ付いて目詰まりの原因になったりするからです。「衣類に直接スプレー」が、衣類も家電も守る安全な方法です。

2. なかなか洗えない「大物ファブリック」のケアに

頻繁に洗濯できないソファ、カーテン、ラグ、冬物のコートなどは、生活臭が染み付きやすいアイテムです。これらにアロマウォーターを活用することで、空間全体の鮮度を保てます。

  • ソファ・クッション: 来客の30分前にスプレーしておけば、乾いた頃にちょうど良い「残り香」でお迎えできます。
  • カーテン: 窓を開ける朝や、夕方のリラックスタイムに。風に揺れるたび、部屋に香りが拡散されます。

3. クローゼットの「移り香」を楽しむ

収納している衣類に、ほのかな香りをまとわせる方法です。 市販の防虫剤の独特なニオイが苦手な場合、アロマウォーターを活用して、開けるたびに幸せな気分になるクローゼットを作りましょう。

  • サシェ(香り袋)の代用に: コットンや端切れ布にアロマウォーターを多めに含ませ、小皿に乗せてクローゼットの隅や引き出しの奥に置きます。
  • 注意点: 湿気を含んでいるため、衣類に直接触れないように配置し、カビを防ぐため定期的に交換してください。

【必読】衣類に使う際の「シミ」対策

アロマウォーターは水ベースですが、精油成分が含まれているため、生地によっては「シミ(輪ジミ)」になるリスクがあります。

安全策: 初めて使う服の場合は、必ず「裾の裏側」など目立たない部分でテストしてから使用してください。また、至近距離から一点集中でスプレーせず、遠くから霧をまとわせるように吹きかけるのがコツです。な自家製の除菌スプレーは医療用の消毒液ほどの効果は期待できないため、完全な除菌が必要な場面では専用の消毒液を使用することをおすすめします。また、電子機器に使用する際は直接スプレーせず、布に吹きかけてから軽く拭くようにしましょう。

NG素材: シルク(絹)、レーヨン、キュプラ、皮革製品、和装品。 これらは水に濡れただけで縮んだりシミになったりする性質があります。

美容・スキンケアタイムの演出(※化粧品グレードを使用)

スキンケア中にアロマウォーターをミストとして使う雰囲気のイラスト

アロマウォーターをスキンケアに取り入れる最大のメリットは、植物本来の優しい香りに包まれながら、肌と心を同時に労れることです。

ただし、ここで紹介する方法は、パッケージの裏面に「化粧品(化粧水)」と明記されている製品限定です。 (※私が愛用している『生活の木』のフローラルウォーターなどは化粧品グレードですが、同じブランドでも製品によって異なる場合があるため、必ずご自身の手元のラベルを確認してください。)

1. 化粧水前の「導入ミスト(ブースター)」として

洗顔後、いつもの化粧水をつける前に、アロマウォーターを顔全体にたっぷりスプレーする方法です。

  • 使い方: 洗顔直後の無防備な肌に吹きかけ、手のひらで優しくなじませます。
  • メリット:
    1. 水分の呼び水に: 肌を湿らせることで、その後に使う化粧水や美容液のなじみが良くなる感覚を味わえます。
    2. 深呼吸スイッチ: 顔を覆うようにハンドプレスしながら深く息を吸い込むと、植物の香りがダイレクトに脳へ届き、スキンケアの時間が「義務」から「癒やし」へと変わります。

2. 寝癖直し&ヘアミストとして

忙しい朝のヘアスタイリングにも、アロマウォーターは活躍します。 水道水で寝癖を直すよりも、髪にほのかな残香を与えられるため、ヘアコロン代わりとしても楽しめます。

  • おすすめの使い方: 寝癖が気になる部分にスプレーし、ブラシで馴染ませてからドライヤーでセットします。 特にローズやネロリなどのフローラル系アロマウォーターは、髪が揺れるたびにふんわりと香り、周囲にも清潔な印象を与えます。

3. クレイパック(泥パック)の水分として

これは少し上級者向けの楽しみ方ですが、粉末状のクレイ(粘土)を使って手作りパックをする際、水道水の代わりにアロマウォーターを使うと、ワンランク上のスペシャルケアになります。

  • 方法: クレイパウダーにアロマウォーターを少しずつ加え、マヨネーズくらいの固さになるまで練ります。
  • 魅力: クレイの吸着力とアロマの香りの相乗効果で、エステサロンにいるような贅沢な気分を自宅で味わえます。

【安全にお使いいただくために】

自然由来の成分であっても、すべての方の肌に合うとは限りません。特に植物アレルギーをお持ちの方は注意が必要です。

保管方法の徹底: 防腐剤不使用や、保存料が少ない製品が多いため、雑菌の繁殖を防ぐために冷蔵庫での保管を強くおすすめします。で生じる生乾き臭を防ぐことにも役立ちます。

パッチテストの推奨: 初めて顔に使う際は、二の腕の内側などに吹きかけて24時間様子を見て、赤みや痒みが出ないか確認してから使用してください。

季節別おすすめアロマウォーター活用法【一年中快適に】

春夏秋冬それぞれでアロマウォーターを使い分けるイメージイラスト

アロマウォーターは、季節ごとの悩みに寄り添い、暮らしを快適にするサポーターとしても優秀です。 「余ってしまった」と棚の奥にしまう前に、ぜひ今の季節に合った使い方を試してみてください。

【春・夏】湿気と暑さを「涼感」に変える

気温と湿度が上がるこの時期は、アロマウォーターの「水」としての特性が最も活きる季節です。

  • 冷蔵庫で冷やして「クールミスト」に: アロマウォーターを冷蔵庫で冷やしておき、お風呂上がりや帰宅時に空間や(化粧品グレードなら)首筋にスプレーします。 特にペパーミントやレモングラスなどの香りは、体感温度を下げてくれるような清涼感があり、蒸し暑い日本の夏を乗り切る強力な味方になります。
  • 網戸やカーテンへの「虫対策」として: 虫は、シトロネラ、ゼラニウム、ユーカリなどの香りを嫌う傾向があります。 殺虫剤のような強力な効果はありませんが、網戸や玄関のマットにこまめにスプレーすることで、「虫が居心地の悪い空間」を作り、自然な形で侵入を遠ざけることができます。

【梅雨】部屋干しの「生乾き臭」対策

洗濯物を部屋干しする機会が増える梅雨時は、どうしても室内のニオイが気になります。

  • 洗濯物の「レスキュー」活用: 洗濯物を干した直後、濡れている状態の衣類にティーツリーやユーカリのアロマウォーターを軽くスプレーします。 これらの植物が持つ清涼な香りが、生乾きの嫌なニオイをカバーし、乾いた時には清潔感のある香りに仕上がります。扇風機の風をあてるとなお効果的です。

【秋・冬】乾燥と「静電気」のトラブル防止

空気が乾燥する冬場は、加湿器以外にもアロマウォーターの出番があります。実は、静電気対策として非常に優秀なのです。

簡易加湿の「濡れタオル法」: 加湿器がない部屋(ホテルや実家など)では、アロマウォーターを含ませて絞ったタオルをハンガーにかけておくだけで、簡易的な加湿器になります。水分が蒸発する際、部屋中に優しい香りが広がります。しょう。

スカートやニットの「静電気防止スプレー」として: 静電気は乾燥によって発生します。スカートがタイツにまとわりつく時や、ニットを脱ぐ時のパチパチが気になる時に、アロマウォーターを衣類の裏地や空間にシュッとひと吹きしてください。 適度な水分を与えることで静電気の発生を抑え、市販の防止スプレーよりもナチュラルな香りでケアできます。

【失敗談】2〜3日で香りが変わる?変質を防ぐ保存方法と捨て方

変質して匂いが悪くなったアロマウォーターを嗅いで驚いているイラスト

「アロマウォーターは水だから、適当に置いておいても大丈夫」 もしそう思っているなら、私の二の舞になってしまうかもしれません。

実は私自身、アロマウォーターを使い始めた頃に、開封してから室内に数日放置しただけで、香りをダメにしてしまった苦い経験があります。 ここでは、せっかくの香りを無駄にしないための「保存の鉄則」と、どうしても使いきれなかった時の「正しい処分のマナー」についてお話しします。

【実録】「なんか変なニオイ…?」約1週間での劣化体験

私がまだアロマウォーターの繊細さを知らなかった頃の話です。 ボトルから別のスプレー容器に小分けにし、使い切れなかった分を「また明日使えばいいや」と、日の当たる窓辺に置きっ放しにしてしまいました。

そして1週間後。再び使おうとしてスプレーした瞬間、華やかだったローズの香りは消え失せ、カビのような、あるいは古びた雑巾のような、酸っぱい異臭が鼻をつきました。 「まさかこんなに早く腐るなんて…」とショックを受けましたが、これは当然の結果でした。

なぜアロマウォーターは腐りやすいのか?

市販の消臭スプレーや柔軟剤には、強力な「防腐剤」が含まれているため、常温でも長期間持ちます。 しかし、私たちが愛用するナチュラルなアロマウォーター(特に化粧品グレードやオーガニック製品)は、防腐剤が無添加、あるいはごく微量であることがほとんどです。

水に植物成分が溶け込んでいる状態は、菌にとっては格好の繁殖場所。 特に、以下の3つのNG行動は劣化を急激に早めます。

  1. 直射日光と高温: 窓辺や車内への放置は厳禁です。
  2. 空気との接触: 蓋を開けっ放しにすると酸化が進みます。
  3. 不潔な詰め替え: 洗っていない容器への詰め替えや、水道水での希釈(カルキが抜けるとすぐ腐ります)。

プロが実践する「香りを守る」3つの保存ルール

この失敗をして以来、私は以下のルールを徹底しています。これで香りの持ちが劇的に改善しました。

  • 基本は「冷蔵庫」保存: 野菜室などの冷暗所がベストです。冷やすことで菌の繁殖を抑え、使う時のひんやり感も楽しめます。
  • 小分けは「1週間で使い切る量」だけ: 大きなボトルからスプレー容器に移す際は、満タンに入れず、数日で使い切れる量だけを入れます。
  • 使用期限を守る: メーカーにもよりますが、開封後は「冷蔵保存で1〜3ヶ月」が目安です。半年前に開けたものは、掃除用にするか処分しましょう。

【検索で多い疑問】余ったアロマウォーターの正しい捨て方

「香りが変わってしまった」「期限が切れてしまった」 そんな時、どうやって捨てればいいのでしょうか?多くの人が迷うポイントですが、基本的には以下の手順で処分します。

容器の分別: ガラス瓶かプラスチックかを確認し、中を軽く水洗いしてから資源ゴミへ出しましょう。は特定の精油に敏感なため、ティーツリーやユーカリなどのアロマウォーターは避けた方が無難です。また、直接ペットにスプレーすることは避け、使用する場合も逃げ場のある環境で使用しましょう。

基本は「排水溝」でOK(ただし大量はNG): アロマウォーターは99%以上が水分ですので、少量であれば生活排水として流しても問題ありません。その際、大量の水と一緒に流して配管への匂い移りを防ぎましょう。

匂いが強い場合や、濁っている場合: 変質が進んでいる場合は、排水溝に流すと匂いが上がってくることがあります。 この場合は、新聞紙や古布に液体を染み込ませ、ビニール袋で密封して「燃えるゴミ」として出してください。食用油の捨て方と同じ要領です。 (※お住まいの自治体の分別ルールに従ってください)

まとめ:アロマウォーターで何気ない日常を特別な香りに

「加湿器がないから使い道がない」 そう思っていたアロマウォーターが、実は掃除や洗濯、そして自分自身を癒やすための万能アイテムであることを、本記事を通してお伝えできたなら幸いです。

私自身、最初は「もったいないから使う」という消極的な理由で使い始めました。 しかし、愛用する「生活の木」のローズウォーターを片手に、テーブルを拭いたり、カーテンに風を通したりするうちに、それが単なる「消費」ではなく、心を豊かにする「儀式」に変わっていきました。

面倒な家事の最中や、少し疲れた夜。 シュッとひと吹きするだけで、植物の優しい香りが「無理しなくていいよ」と寄り添ってくれる気がします。

ただし、私が失敗したように、アロマウォーターはとてもデリケートです。 「開封したら冷蔵庫へ」「早めに使い切る」。この約束事さえ守れば、これほど手軽で安全なリフレッシュ方法はありません。

ぜひ、棚の奥に眠っているボトルを取り出して、今日から「香りのある暮らし」を再スタートさせてみてください。あなたの何気ない日常が、少しだけ色鮮やかになることを願っています。

この記事のポイントまとめ
  • 保存は「冷蔵庫」が鉄則 防腐剤が少ないため常温放置はNG。開封後は冷蔵庫で保管し、1〜3ヶ月を目安に使い切るか、変質したら新聞紙に吸わせて処分する。
  • 加湿器以外でも優秀! ルームスプレー、拭き掃除、アイロンがけなど、アロマウォーターは1年中使える万能アイテム。
  • 「雑貨」と「化粧品」の違いに注意 掃除用には「雑貨グレード」でOKだが、肌や髪につけるなら必ず「化粧品グレード」を選ぶこと。
  • 掃除がアロマテラピーに変わる キッチンや床の拭き掃除に使えば、ニオイ対策だけでなく、家事の時間を癒やしの時間に変えられる。
  • 素材への配慮を忘れずに 革製品、シルク、無垢材などはシミになるリスクがあるため使用を避けるか、目立たない場所でテストする。

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